0to1のランチセミナー
0to1では,異分野の大学院生らが交流する場として「ランチセミナー」を運営しています。
ランチセミナーの心得
0to1のランチセミナーは以下のような考えの下に運営されています。
1. ランチセミナーでは、話者が自由に話題を設定できる。どんな話題でもよい。
2. ランチセミナーでは、学年や専攻に縛られる事無く対等に議論する。
3. ランチセミナーでは、 気軽に楽しく議論する。
「異分野の話をわかりやすく聞きたい!」
大学院に進んで専門的な勉強が思う存分出来るようになる。それは知的興奮に満ちた素晴らしい体験です。しかしその一方で、科学一般を広く学ぼうという行為は優先順位が低くなりがちだと思います。他の分野の話も聞きたいけど、専門的な本は読んでも分らないし、他学科の授業を受けるほど時間は割けない・・・というような事を考えた事はありませんか?
現代においては、気を抜けば隣の研究室がやっている事すらよく分らなくなってしまうほど学問の細分化が進んでいます。お互いの専門に無知な者同士が交流する場というものがあってもいいのでは無いか、と我々は考えました。自分の専門分野を他分野の人に話をしたり、逆に他分野の人々の話を聞き、時には熱く議論するという行為は専門の研究とはまた違った楽しみがあります。
「学問の様々なトピックについて、気軽に議論したい!」
ご存知の通り、大学院生にはセミナーというものがあります。研究室によってその形態は様々ですが、基本的には「研究経過報告」になりがちです。大学院生はセミナーのためにスライドを準備し、当日は先生や先輩の厳しいつっこみを受けるというのが普通のセミナーでしょう。
勿論、こういったセミナーは大学院で研究する学生にとって必要不可欠なものです。ただ、こういったセミナーとは別に大学院生同士で"気軽に"研究について議論できる場所があってもいいと思うのです。それも自分に専門がとても近い人だけでなく、様々なバックグラウンドを持った人を相手に議論をすると、自分でも気付いていなかった新しい視点に気付かされる事もしばしばあります。
これまでのセミナー例
日付 | 分野 | 題名 |
2008/1/12 | 地球惑星科学 | 小学生でもわかる? 全地球凍結のメカニズム |
2008/1/12 | 生物学 | 進化生物学叙説:自然選択理論は万物理論か? |
2008/1/26 | 生物学 | 今話題のiPS細胞について |
2008/1/26 | 数学 | 1729という数字がわたしの瞳に涙を浮かべるのは何故か |
2008/3/8 | 生物学 | 学会土産話「大隅良典先生のマスターズレクチャー」 |
2008/3/8 | 建築学 | 理学の分野とはちょっと違う建築の研究の話 |
2008/4/26 | 物理学 | 物性物理屋の頭の中 |
2008/4/26 | 生物情報学 | ゲノム進化史研究に感じること |
2008/5/24 | 数学 | ムルンギン族の父親の息子はその父親の妹の娘と結婚できるのか |
2008/6/7 | 生物学 | 詩人が愛した植物形態学 |
2008/6/28 | 科学コミュニケーション | ワークショップ@サイエンスアゴラ2007のレビュー |
2008/7/5 | 天文学 | Nature記事: An Extremely luminous X-ray outburst at the birth of a supernova |
2008/7/26 | 法学 | なにゆえ人は国家を承認し、国家に服従するのか? |
2008/8/23 | 生物学 | Nature記事: The End of the Science Superpowers |
2008/10/11 | 物理学・生物学 | ノーベル賞受賞記念セミナー(対称性とその破れ・GFPについて) |
2008/10/25 | 地球惑星科学 | 学会発表@ドイツの土産話 |
2009/2/7 | 天文学 | 太陽をみつめる 太陽の声を聴く |
2009/2/14 | 古生物学 | 恐竜は絶滅してないし、恐竜学者もまだまだ絶滅しない」 |
2009/3/14 | 地球惑星科学・生物科学 | 修論特集「火星の表面の模様から環境を知る」 修論特集「シロイヌナズナの葉っぱを見つめた2年間」 |
2009/4/11 | 地球惑星科学 | ヒューストンでNASAの文化にちょっと触れてきました。 ハーバード大学比較解剖学博物館に行ってきました。 |
2009/4/24 | 物理学 | 修論特集「究極の光センサーの中はどうなっているのか?」 |
生物学 | 修論特集「あの根の根」 | |
2009/5/9 | その他 | 大規模学会に出ない出張〜海外研究室訪問のすすめ〜 |
農学 | 植物の根っこの共生菌のはなし | |
2009/5/23 | 生物情報学 | 生物情報学が探る新たな科学のあり方 |
2009/6/20 | 物理学 | 修論特集「ちょっと電波だけど面白そうな論文 (仮)」 |
2009/7/18 | 科学コミュニケーション | 科学行政と科学コミュニケーション |
2009/8/8 | 物理学 | 修論特集: ダークサイドに近づきたい |
2009/8/22 | 農学 | Unseen Majorityを研究するMinorityな生物学者の話 |
2009/9/26 | 物理学 | アメリカ出張土産話 |
2009/11/28 | 地球惑星科学 | 古気候から何が分かるか?〜モンスーンと太平洋の変動とのリンク |
2009/12/19 | 生物科学 | 2009年度ノーベル化学賞 |
2010/2/13 | 物理学 | 先生とボクと、時々、ニュートリノ |
2010/3/27 | 生物科学 | 先史人類集団の授乳習慣の復元 |
2010/5/15 | 物理学 | 日本の論文数低下問題について |
2010/7/17 | 科学コミュニケーション | 狂牛病と科学コミュニケーション |
2010/8/14 | 科学コミュニケーション | メディアと研究者 |
2010/12/25 | 農学 | NASAのヒ素細菌の研究が始まるまで〜難培養性微生物研究入門(?)〜 |
2011/2/26 | 科学コミュニケーション | 専門知識を持つ人,持たない人〜公共性と専門家〜 |
2011/6/12 | 科学コミュニケーション | つぎはどれかなー大型科学プロジェクトの予算決定プロセスについてー |
2011/7/2 | 生物科学 | 野生動物の楽園フロリダでの大学院生活と日本ではまだなじみのないヒューマン・ディメンションという学問分野について |
2011/7/10 | 化学 | フェムト秒、アト秒の科学 |